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  • 執筆者の写真: RICOH RICOH
    RICOH RICOH
  • 2024年12月9日
  • 読了時間: 2分

一方、あまりのショックでラディアの記憶がフラッシュバックし

翼をもがれた痛みと、悪魔の恐ろしさに震え、その場から逃げ出す


時空で待ち構えていたのは、全知全能の神、ゼウス


怯えて震える我が子、ラディアを

美辞麗句で取り囲み、安心させ、眠りについたところで

不老不死の秘薬を劇薬に変化させ、ラディアの体内に注入していく


時を止めたラディアの身体に爆弾を埋め込み

kojiの血潮から導き出した日付を設定し、その時代に送り込む


無償の愛、リリエルに向けた最大級の刃は

いまや、宙全体が注視する大問題であり

雷神帝からも風神帝からも

雷帝妃liliumの娘の処遇について

釈明せよと激しく追及される日々


リリエルに対する執着は、

己の立場を死守したいゼウスにとって

その存在を完全に消し去りたい悪性腫瘍に変わっていたのだ




ラァードルが雷神界から魔界に移動する際、

時空を旅する粗末な舟を見つけた。報告を受けて

魔界軍に発見され、回収される


中に居たのはすでに事切れたラディアの変わり果てた姿


全てを悟った魔界において

助言をしたのは森の精霊たち


「リリ様を想い、紡いだ糸で仕立てられた衣ならば

必ずや、誠の導きがあるはず。それを信じましょう」

と、彼女たちの紡いだ衣をラディアに纏わせることを提案


森の精霊たちの意見を受け入れ

宙舟に言霊を乗せ、確実に過去のリリエル(Anye)の元に辿り着くよう

仕向けたのは、光の大悪魔、イザマーレであった




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