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Ⅱ 焦げ付く影

  • 執筆者の写真: RICOH RICOH
    RICOH RICOH
  • 19 時間前
  • 読了時間: 2分

咲音と稀依のまわりを不審にうろつく怪しげな女性…町子

 

落書きにも満たないような、下世話なネタをかき集め

面白おかしく騒ぎ立て、周りが翻弄されていくのを

卑屈な表情でニヤつきながら、表向きは知らんふりを決め込む

 

ただ自分の悪趣味な欲求を満たす為だけに…

 

咲音たちがいる、眩い光の世界には、到底

足を踏み入れる事もできない。それを彼らだけに与えられた

特権であり、依怙贔屓だと主張する

 

彼らが多大な努力で手に入れたその世界を

自分にも体験すさせてもらえないのは、差別だ、違法だと咆える

 

言葉の一言一句、行動の一挙手一投足を監視し

少しでも齟齬があれば大言壮語に誇張して誹謗中傷を繰り返す

 

これまでは、ゴミ屑のような一部の週刊誌、女性誌など

掃き溜めのような場所にそれらは存在していて

大多数は手に取る事もなければ、目に触れる機会も僅かなものだった

 

SNSというものが世に生まれて、その様相は一変した

噂の大元を辿れば、同じ人物による執拗な嫌がらせに過ぎないが

それが多くの人間の手で拡散され、あたかも世間の風潮だと

思い込ませる空気が出来上がってしまう

 

…だが

 

SNSやアプリといった媒体から離れていれば、何の障害にもならない

 

世の中は、人間が思っているよりも「噂」では動かない

 


 

ヒエラルキーの頂点は圧倒的に実力のあるものに存在しているし

大多数の凡人と少数の天才のバランスが、人間社会の仕組みの根幹であり

天才を依怙贔屓だとやっかみ、凡人を差別呼ばわりする変わり者は

車輪の下敷きになる道路にすらなれない

 

まず、この世界では、町子の吐き出した言葉を

世間に流布させることすら危うい

 

兄は妹の悪癖に何の興味も示さないし

彼女にはネットに触れる機会すら与えていない

 

万が一、不穏な動きが出ようものなら、初稿の段階で一網打尽になる

 


だから、物語にすらならない・・・・


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Ⅳ 女子会

「ふぅ~…」 両手に持ちきれない程の荷物を抱えていた稀依は ソファの上にドサッと置くと、大きく息を吐いて深呼吸する 「ようやく到着ね。咲音さん、大丈夫?」 「…すみません作楽さん。つき合ってもらっちゃって… 稀依ちゃんも、ありがとね」 大きく膨らんだお腹を抱え、作楽に介助されながら 1人掛けの椅子に腰かける 「いくらなんでも、一度に買い過ぎなんじゃないの~?」 ベビーサーク

 
 
 
Ⅰ 不審者

帰宅して、居間の壁時計を見ると16時 朝のうちに冷凍庫から冷蔵室に移しておいた肉の塊を取り出し お米を研ぎ始める 物干し竿に吊るしたままの洗濯物を取り込み、 お風呂のスイッチをオンにする キッチンからは、カツオと昆布だしのいい香りが漂ってきた 今日の献立は鮭カマと鶏むね肉とピーマンの中華和え 味噌汁の下ごしらえまで終えると、居間に座り込み 取り込んだ洗濯物を畳み始める すべ

 
 
 

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丸太小屋の階段を降りると辿り着く桜の木
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